童話1

タウンゼント 21.農夫とヘビ

 ある冬の日のこと、農夫は、寒さに凍えて今にも死にそうになったヘビを見つけた。彼は可哀想に思い、ヘビを拾い上げると自分の懐に入れてやった。
 ヘビは暖まると、元気を取り戻し、本性を顕わにして命の恩人に噛みついた。農夫は今際の際にこう叫んだ。
「おお、これも、悪党に哀れみを与えた、当然の報いだ!」

悪党には親切にしないのが、一番の親切。