緑のダムの話

緑のダムという言葉を誰が言い出したかは知らないが,良くできた言葉だと思う.視覚的に訴え,かつ近年の環境ブームにのった感のある言葉である.前回はなしたコンクリートのダムはさしずめ灰色のダムだろう.
では本題,緑のダムとはなんであろうか?きっと緑色したダムなんです.
ダムを人間が作る前,雨の降っていない日川に水はあったと思いますか?きっと,無いわけは無い!って答えが返ってくると思いますが,まぁ基本的にはあります.まぁ川の定義をここでしていないから,小川みたいなものはなくなってしまうかも?
雨が降っていない時の川の水はどこから来た水?って言うのが緑のダムの考え方のスタート.もちろん,雨なんですけど(地下水って答えや泉って答えも正解,でも元は雨です)なんで雨が降って無くても流れてるのか.
地下水の話をしてしまったので,もうお分かりですね.一回地下にしみ込んでからゆっくり出てくるんです.あれ?どこに緑が?と思った方鋭いですね♪

水がしみこむような土壌はどこにでもあるわけではないです.硬い地面だと水はしみこみにくいんですよ.里山とか入ったことある人はわかると思いますけど,森の土は腐葉土といってフワフワのスポンジみたいな土です.その中に水がたっぷり蓄えられてそれがゆっくり出てくる.良い土のあるところには緑がたくさんあるって事で緑のダムなんですね.

もし,視覚的にこれを試したければ,プラスチックの下敷きを15度くらいの角度で立てかけて,そのまま水をかけるのと,その上にスポンジをおいて水をかけてみて比較してみてください.驚くほど違いますよ?こういう,スポンジの効果を緑のダムって呼ぶんですね.

それに加え,治水機能という点では葉に水がたまったり,幹の皮の裂け目に水がたまったりといった降雨初期にたまった水が相対的に降雨量が減るといった機能も挙げられます

次回はマスコミや一部の人が吹聴している緑のダムの効能・効果のウソを暴きます.