出発前点検

aozorairo2005-01-26

飛ばし屋の午後
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200406070400000000111711000
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飛行機の外部点検は見る部分は決まっているのだが、それとは別に路面を良く見る
必要がある。そう、油関係が漏れていた場合は下を見た方が分かりやすいのである。
ノーズ・ランディングギアのチェック、タイヤの状態やオレオの状態・・・それら
をフラッシュライトで照らしてチェック。そして胴体前方の横にあるピトー管など
の破損チェック。そしてウイングのチェックをしていく。

飛行機はリベットで外板は止まっているがそのリベットが抜け落ちたり、緩んだり
している場合がある。整備さんが確認してイエローペイントでマーキングをしてい
る部分はすでにチェック済みであるが、それ以外に異常はないか確認していく。

リベットの緩みは近くで見ないと分からないのだが、実はリベットが緩んでくると
外板と擦れることになるので、リベットの頭の外側に黒い丸い汚れのようなものが
見えてくる。なので一つずつフラッシュライトで見ていくと案外発見できるのであ
る。

主車輪の部分に移動する。ブレーキを冷却するためのブレーキ・クーリングファン
が激しく回っている空気音とともにAPUが作動している轟音がする。APUは小
型のジェットエンジンであり、それにより高圧空気と電気を発生させている。胴体
側にはギア・ベイがぽっかりと大きな口を開けている。中のスイッチを入れライト
を点灯させさらに、フラッシュライトで内部に異常がないか確認する。

機体を一周する頃、乗客は全員降機終了し、機内へはキャビン清掃のスタッフが急
いで入って行く。乗務を終えた乗員と交代する。パイロットはパイロット同士で申
し送りをするが、まだ私以外のクルーは到着していない。乗務してきたFEと申し
送りをしてステップを上がり、キャビンに入るとそこではCAさん達が次の便の準
備をギャレーで行い、キャビンは清掃中である。あと10分ほどでお客さんの案内
を開始することになる。

コックピットに入り、すぐに点検を始める。まず酸素ボトルのプレッシャーを確認
して、FE席の横に釣り下がっている酸素マスクを自分のサイズに調整し被る。そ
して酸素マスクの点検を行いながら同時に各システムのチェックを進めていく。高
圧油(ハイドロ)系統、電気系統、与圧系統のシステムチェックを行っていく。
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