当事者意識について

JR西日本の職員がボーリングに行っていた,運転士が乗り合わせていたのに会社にいってしまった件で当事者意識が足りなかったなどという話が挙がっている.しかし,当事者意識とはなんであろうか?
通常,当事者意識とは何かミスをしてしまった人の気持ちになってみると考えられがちであるが,事故を起こした運転手の気持ちになることが当事者意識を持つことであろうか?起こした運転手の気持ちなど結局起こしてみなければわからない.というのが正解であると思うし,所詮わかった気にしかなれないと考える.では,当事者意識というのはなんであろうか?当事者意識はどのようにすれば持つことができるのか・・・
私が考える当事者意識とは,自分も同じミスを起こすかもしれないという意識を持つことだと思う.起こした人の気持ちになるのではなく,同じ境遇にいることを理解しミスや事象が自分にも起こると考える事ができることだと思う.JRの運転士についても職員についても自分たちが事故を起こした会社の社員であるという事をリアルに想像できていない.自分たちは部署も違うしどこか,他人事であったのではないか?と思う.
ただ,当事者意識を持つにはベースとなる経験が必ず必要で,どれだけ少ない経験で多くの当事者意識をもてるかが能力であると考えられる.たとえば,車の運転をしたことない人に車の運転のヒヤリハットなどを伝えても,ほとんど有効活用されない.訓練の当初に教官から「怒られるのが多いやつほど成長できる」と言われたが,その理由の一つが,当事者意識をたくさん持てるということだと思う.